会社イベントや地域行事は参加しないとダメ? 実際に危険な祭りへ参加した体験から、会社行事の必要性や断り方を考えます

会社や地域イベントへの参加、本当に必要?
仕事に集中したいのに、会社のイベントや地域のお祭りへの参加を求められることがあります。
しかし、思わぬハプニングやケガのリスクを考えると、貴重な時間を費やしてまで参加する価値があるのか疑問です。
国府宮はだか祭での過酷な体験
私が20代半ばに勤務していた愛知県には、日本三大奇祭の一つ「国府宮はだか祭」がありました。
数千人のはだか男が神男(しんおとこ)に触れようと激しくもみ合い、参道はまさに修羅場。
記者は毎年、体験ルポを書くために参加が“義務”とされており、私もふんどし姿で参戦しました。
足を踏まれる、顔に腕が当たる、呼吸ができなくなる――倒れたら命の危険すら感じました。
近くでは倒れた人の上を別の裸男たちが次々と踏みつけていきました。参道わきに桶隊の男たちがいて、冷水を裸男や私にかけてきました。みんながひるんだすきに神男たちは進んでいく。偽の神男を別の場所に登場させるなどゲームのような演出もありました。 気絶して泥だらけで倒れている裸男たちは「マグロ」と呼ばれました。毎年数十人が骨折などの大けがを負い、市立病院に運ばれます。
私は3回出ましたが無事でした。しかし、6年前に参加した後輩記者が胸を骨折して以降、この慣習は廃止されました。
ケガや時間の浪費というリスク
他の赴任地でも、山車祭りに地域住民や記者の「義務」として駆り出されました。朝から夜まで山車を引かされたこともあります。それでも私は外せない取材のため巡幸の途中で後輩記者に山車を引くのを代わってもらい、記事を書いた後に私は再び祭りに戻りました。拘束時間が長すぎると感じました。
- 体調不良やケガのリスク
- 本来の業務に支障
- プライベート時間の消失
こうした「割に合わない」負担を社員が背負うことは、時代にそぐわなくなっています。
押し付け慣習は見直すべき時代に
「昔からやっているから」「地域住民の義務だから」といった理由で、社員や若手に参加を強いるのは、もう見直すべきです。
無理をしてケガをしてからでは遅すぎます。
まとめ:断る勇気を持とう
会社や地域のイベントは「任意参加」であるべきです。
どうしてもリスクを避けたいなら、正直に事情を話し、業務や健康を優先する姿勢を見せましょう。けがをすれば、会社の同僚にも迷惑が及びます。
慣習に縛られるのではなく、自分の時間と安全を守ることが大切です。
ただ、祭りやイベントは地域の人や仕事仲間と距離が近くなる場でもあります。リスクの大きさに応じて判断すべきかも。
