転職も選択肢にするとき|ブラック企業から抜け出す判断基準

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「この職場、もう限界…」と感じたとき、我慢して続けるべきか、それとも辞めて転職すべきか。

私自身、20代半ばで大手全国紙から別のマスコミへ転職した経験があります。そこで感じたのは、逃げることは恥ではなく、生き残るための選択肢だということ。

私の体験をもとに、転職を考えるべきサインと注意点をお伝えします。

心身ともに壊れるかもしれない

前職では新人として地方支局に配属され、週3回の泊まり勤務と毎日深夜まで警戒電話をさせられた。警察と消防24か所を2時間ごとにかけました。

事件事故があれば必ず現場に行くのは年次の低い私の役目。先輩の夜勤、泊りの両方の業務を実質、押し付けられました。

このままでは心身ともに壊れると感じ、恐ろしくなりました。

軍隊のような社風とその危険性

社風はまるで軍隊。

上層部が館内に視察に来れば、ホテルの会場で支局長やデスク、支局員全員が幹部らを神様のようにもてなす。新聞社の内幕を題材にした映画のワンシーンのよう。

四国の支局にいた同期が入社1年も経たないうちに心筋梗塞で過労死しました。自宅の布団の中で亡くなっていたのが見つかったそうです。

私も血圧が180まで上がり、めまいや耳鳴りに悩まされました。生命の不安も感じました。

支局長、デスク、支局員もパワハラ系。まるで甲子園常連校の監督と上級生の関係のように新人への殴る蹴るは当たり前。暴力としごきが蔓延していました。

私が泊りのとき。出前で頼んだ定食をソファーセットの机で私が食べていると、二つ上の先輩支局員が机ごと私のお盆をひっくり返した。ご飯は床に散乱。彼は突然切れるし、訳が分からない。

支局デスクは、私の原稿について、赤ペンでびっしり直すだけ。理由は教えてくれない。代わりに「バカヤロー」「なんで書けないんだ」と怒鳴るだけ。

取材方法も教えてくれない。何をどう聞いていいのか、わからずいつも聞き直しを命じられました。それも一度に教えてくれない。わざとでした。その様子をデスクは、パソコンに書き留めて楽しんでいました。

新人の私にはノートパソコンは使わせてもらえません。理由は「字を覚えない」から。ずっとペンで原稿用紙に手書きでしていました。

支局で朝まで働かされ、休みはない。毎日、2時間ほどの睡眠しかない。

私は、支局前の点滅信号交差点で出合い頭の交通事故を起こしました。疲れ切っていた。深夜に雨が降っていて視界がとても悪かった。

相手は若いホステス。向こうはスピードを出していました。相手の車は横転したが、ともにけがはなかった。

しかし、話がこじれて相手のスポーツカーを全額弁償させられました。支局長やデスクは助けてくれませんでした。

逆に事故で免停になり、とても怒鳴られました。

そんな時、他社で自由に楽しそうに働く同年代の記者を見て、「社風が違えば働き方も変わるのでは」と感じた。

この時、やめる決心がつきました。せっかく入った全国紙でしたが、自分の命の方が大切でした。

「辞めるのが遅い」と言われた経験

私は1年あまりで今の会社へ転職した。

後で前会社の同期に聞いたところ、入社数年後に同期記者の約20人中7~8人が辞めていました。結構な割合かな。

最初にやめたのは入社半年ほどの男性同期。彼からは「お前は辞めるのが遅い」とマウントをとられました。

最初にやめた彼とは10年ほどして私の転職先の会社でばったり会いました。

毎日新聞を経由して2回目の転職で、今の私の会社を選んだそうです。

前の会社で私の机をひっくり返した先輩も私の会社に移ってきて、再び同じ職場で働くという予想外の展開もありました。

マスコミ業界の狭さを痛感。

ちなみにこの先輩は、私の会社に転職後も若い記者とトラブルが相次ぎ、凶器も飛び出して危うく障害事件になりかねない事もありました。

転職したことは正解でした

会社によってこんなに社風が違うのかと驚きました。今の会社は上下関係があまりなく、自由にものが言える雰囲気でした。

中途採用でも部署や昇進に差はありません。

やりたい仕事もできることが多かった。何より、いい先輩や同僚に出会え、納得する記者活動をすることができました。

前の会社にいたら、うまくいってなかったと思います。

転職を考えるときのポイント

  • 自分の健康が脅かされているか(高血圧、睡眠障害、メンタル不調など)
  • 職場文化が自分の価値観と合わないか
  • 成長の見込みがないか
  • 他に選択肢はあるか

特に、「この職場しかない」と思い込むと身動きが取れなくなります。

複数の選択肢を持つことは精神的な支えになります。

逃げるのは恥ではない

転職は「逃げ」ではなく、生き延びるための戦略です。

ブラック企業で消耗し続けるより、自分に合う環境を探す方が、長期的にはキャリアにも人生にもプラスになります。

「好きな職場を求めて動くことは恥ではない」

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シュレディンガー
シュレディンガー
報道記者
主要マスコミに勤務。記者、デスクとして東京、大阪、地方での取材経験あり。最近はサイエンスコミュニケーター目指して宇宙物理や量子力学を学んでいる。
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