大学時代の勉強は社会的成功に関係ある?|同窓会で見えた「成績より大切な力」
大学時代の勉強は社会的成功に関係あるのか?
「もっと勉強しておけばよかった」
そう思う瞬間は誰にでもあります。私自身、文学部出身で成績も良いとは言えず、うまくいかないことがあると「学歴や勉強不足のせい」にしたこともありました。
しかし、先日参加した大学の同窓会で、その考えは大きく揺さぶられました。
勉強をさぼっても役員クラスに
同窓会に集まったのは50代後半の男性6人。肩書を聞いて驚きました。
- 大手資材メーカーの執行役員
- 大手食品メーカー関連団体の専務
- 地方金融機関の管理職
- 大手インフラ会社の幹部
- 大学事務局長
- そしてマスコミ勤務の私
彼らは学生時代、授業にはほとんど出ず、麻雀・パチンコ・ドライブに明け暮れていました。成績も良いとは言えません。
海外留学、体育会や文科系クラブでの活躍、国際・地域貢献、ボランティアなど特別な活動をしていたわけでもありません。怠惰な生活をしていたように見えました。
それでも今や大企業で役員や管理職を務めているのです。
大学時代に培ったのは「コミュニケーション力」
同級生たちは文学部の同じ専攻で、1学年60人ほど。
彼らに共通していたのは、とびぬけた コミュニケーション能力 でした。
下宿先には常に誰かが集まり、友人の輪は学部を超えてどんどん広がっていきました。サークル活動やバイトでも人脈を広げ、多様な人と接する中で社会性を磨いていたのです。
勉強をしていなくても、人とのつながりを広げ、偏見を持たずに交流できたことが、社会人になってから大きな武器になったのでしょうか。

彼らは大学の近くに行くけど、語学以外はさぼっていました。うち一人はラジオ局のバイトに夢中になり、もう一人はイベント飲食店のバイトにのめりこみ来なくなりました。サークルはテニスなどの球技をやっていたようです。
ほかの学生も似たようなものでした。試験だけは、直前に情報交換したりしてうまく乗り切っていました。就職も熱を入れていたわけでありません。その割にちゃんとしたところに決まっていきました。
中退する同級生もいましたが、紆余曲折合って大企業に中途入社していました。転職して弁理士になったのもいました。
成績より大切なこと
もちろん、社会人になってから彼らは努力を重ねています。しかし、大学時代の過ごし方を見ていると、「勉強=社会的成功」ではないことがわかります。
- 成績よりも、人間関係を築く力
- 知識よりも、挑戦する姿勢
- 学歴よりも、他者との信頼関係
これらがキャリアを切り拓く大きな要素になっていると感じました。
枝豆談義とキャンパス再訪が教えてくれたこと
同窓会では、「枝豆は新潟が一番うまい」「冷やすか熱々で食べるか」で20分以上も熱く議論。大手食品会社の同級生は魂を込めて語り、私にはどうでもいい話に思えましたが、不思議と悪い気はしませんでした。
その後キャンパスを訪ねた際、同級生が「大学横の寺がなくなっている」と真顔で言ったのですが、それは室町幕府の足利義満によって創建された相国寺。京都の中でも名刹で、なくなるはずがありません。彼らがいかに大学に通っていなかったかがよくわかる一幕でした。
大学時代は「社会に出てからの原動力」
彼らは口をそろえて「学生時代が一番楽しかった」と言います。勉強はしなかったけれど、夢中になった時間と人間関係はかけがえのないものだったのでしょう。社会に出てから頑張る力になっているのかもしれません。
私にとっても気づきでした。
大学名や成績に縛られる必要はない。大切なのは「自分次第」であるということです。
まとめ
- 大学時代に勉強しなくても、社会的に成功する人はいる
- 成功の要因は「コミュニケーション力」と「人脈形成」
- 学歴や成績は関係なく、自分次第でキャリアは築ける
大学生活はただの通過点。そこから何を学び、どう生かすかで未来は変わるのです。

