取材に最も適したタフな車は何か 車種から記者の性格も読み取れる? 記者・デスク経験から導いた答え

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取材で最強の車は何かー

事件事故、災害取材に最も適しているのはスズキ・ジムニー。悪道や高低差のある道、浸水した道路でも故障せずに動いてくれる。台風、大雪、地震、土砂、山の遭難、海や河川事故などで威力を発揮します。

赴任先で気取りたい支局長ならドイツ車のベンツ。効果はあるようです。

どの立場でも避けた方がよいのは英国車ジャガー。壊れた時に海外から部品を取り寄せるのに時間がかかります。中古車は知らない土地で買った場合、不良品のことが少なくないのでご注意を。

新聞記者のスタートは、多くは地方支局や支社。鉄道網が発達していない地域がほとんどで、取材や移動には車が必要となります。

どの車種を選んだらいいのか。一般の人のも参考になるよう30年以上のデスク・記者経験がある私が解説します。

最初の赴任地で乗ったのはワンダーシビック

私の場合、最初の赴任地・大津支局で乗ったのは走行距離10万キロの中古車ホンダ・ワンダーシビックでした。

大津支局の元デスクの親類の店で買わされた。ひどい車で、乗ってすぐにブレーキなどが壊れ、修理ばかりさせられた。

仕方なく日産サニーの新車に買い替えました。この車も3年ほどでエンジンルームから煙が出た。リコール対象の車種でした。

車はよく調べて買わないと後悔すると痛感しました。

記者のお勧めはスズキのジムニー

活躍してくれたのが3台目のスズキのジムニー。

愛知県知多地方で東海豪雨があり、いたるところで道路が冠水。増水で取り残された人たちも出ました。車高があるジムニィーは、現場まで行くことができ写真を撮り、朝刊の最終版に送ることができました。

支局や他社の記者たちの取材用車はエンジンまで水がつかり、使えなくなっていた。国産車だけでなく外車もあった。当時のジムニーは四輪駆動、ターボも搭載。山道だけでなく水害にも強いと感心した。

私は支局長時代には同社のクロスビィーにも乗りました。こちらも山道や狭い道で使い勝手が良かったです。

お勧めできないのが高級外車

お勧めできないのが高級外車。そもそも事件や災害時の被害者取材で、高級車を乗りつけたら嫌がられます。

地方には、BMWに乗る若い記者もかつていました。どの取材でも目立つ。今の時代は謙虚さが足りないと見られ、いい印象を与えません。

海外から部品を取り寄せることができず

海が近い都市で勤務するベテラン男性記者は、英国製の黒いジャガーに乗っていました。取材で堤防の突起物にぶつかり、故障したときは大変な目にあったようです。

新型コロナ流行の時期と重なったため、海外から部品を取り寄せることができなかった。車は半年近く使えません。

記者はレンタカーを使わざるを得なかったが、レンタカー代をめぐり社の上部とトラブルになりました。

音楽好きで、地方で演奏活動もしていたこの記者は、ミュージシャンが乗る車としてジャガーを選んでいたのでしょうか。維持費が大変そうです。

新人記者は小型車が目立つ

新人や若い記者の多くは中古の軽乗用車か小型車に乗っています。

色がピンクだったり、商業用のワゴンRだったりと記者らしくない車種を選ぶ人も。スバルの四輪駆動のレガシィーもいました。

彼らにとって車内は、上司や先輩、嫌な取材先から離れて、好きな音楽を流し、くつろげる大切な空間になっていた。

山間部の地方支局では、車好きの若い男性記者がいました。運転しているときが、ストレスを発散できるのでしょうか。

しかし、高速道路でスピード違反で免停になりました。この記者はすぐに支局勤務から外され、本社内勤になりました。似た記者はほかにもいました。

こういう記者には、運転させられません。

車種から記者の性格を読み取れるかも

支局長の中にはベンツもいました。他社の支局長がベンツだったので、対抗して同じ車種にしたそうです。プライドが車種を決める理由になっていました。

大型の白いスポーツカーの支局長もいました。赴任地は道が狭く、雪が積もる地域。大雪の時には狭い駐車場から出すのも苦労していた。

大型の高級ワンボックスカーを取材車にしていた支局長もいました。狭い道ばかりの地方では、使いづらかったはずです。

記者や支局長の車を見ていると、仕事での使いやすさよりも好みが勝っていたように思います。車が自己表現だったのでしょうか。

車種選びはそれぞれの趣向や目的が反映されます。乗っている車種から記者や支局長の性格を読み取れるかもしれません。

まとめ:車選びは「危機管理」と「品格」の証明である

中古車を知らない土地で買った場合、不良品を掴まされることも少なくありません。私自身、最初の赴任地(大津支局)で元デスクの親類から買わされた10万キロ超の中古のホンダ・ワンダーシビックは、乗ってすぐにブレーキが壊れるなど修理の連続で、手痛い勉強代を支払うことになりました。

記者の車選びは、単なる移動手段の選択ではありません。「いつ起きるかわからない災害という危機に、即座に対応できるか(危機管理)」、そして「取材先に不快感を与えないか(品格)」の証明そのものです。

これから地方での勤務を始める若い記者、あるいは一般のドライバーの方も、目先の好みや見栄に惑わされず、「いざという時に自分を守り、確実に目的地へ連れて行ってくれる頼れる相棒」を冷徹に選んでほしいと思います。

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シュレディンガー
報道記者
主要マスコミに勤務。記者、デスクとして東京、大阪、地方での取材経験あり。最近はサイエンスコミュニケーター目指して宇宙物理や量子力学を学んでいる。
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