政治家の記者会見は本性が出る?伊東市長・石原慎太郎・歴代知事のケースから学ぶ

学歴詐称の疑いが報じられている静岡県伊東市の女性市長の会見が、ニュースやワイドショーで大きな注目を集めています。 実は記者会見というのは、ただ事実を伝える場ではなく、その政治家の「キャラクター」が色濃く表れる舞台でもあります。 私がこれまで取材してきた知事や市長の会見の中にも、強烈に記憶に残る人物が少なくありません。
強烈な“会見スタイル”を持つ女性知事
関西のある自治体の女性知事は、とにかくマスコミ批判が中心でした。 会見が始まると新聞記事やテレビ番組を持ち出しては、 「A新聞はここが間違い」「B新聞の表現はおかしい」「C放送局のまとめ方はありえない」 と延々と指摘し続けるのです。 記者の質問にも「意味のある質問ではない」と一蹴。まるで記者に文句を言う場のようでした。
石原慎太郎知事の“落語のような会見”
一方で、東京都の石原慎太郎元知事の会見はまったく違いました。 発言が面白すぎて新聞は要約を掲載、東京メトロポリタンテレビでは録画放映もされました。 しかし問題発言も多く、生放送や全文掲載が難しいことも。 それでも一人で延々と語る姿は、まるで落語のようで、聴衆を引き込む不思議な魅力がありました。
脱線トークの連発
石原知事の特徴は、すぐ脱線すること。 大相撲の八百長問題では「昔からだ」と断言し、自ら関係者から聞いたというエピソードを披露。 予算や都政とは全く関係ない話ですが、本人は自信満々。 差別的とも取れる表現もありましたが、作家や俳優・石原裕次郎の兄という“別格の存在”がどこか憎めない雰囲気を醸し出していました。
対照的な知事たちの会見
石原知事の後任であるI知事は、常にけんか腰。特に東京メトロを槍玉に挙げていました。 金銭授受疑惑で、札束をカバンに押し込む映像が流れたのも印象的です。 一方、M知事は真逆で、当たり障りのないやりとりばかり。結局「何も言っていない」印象しか残りませんでした。ただ、公費を回転ずしの飲食費や旅館の宿泊費に流用したと批判されたときの言い訳は、驚くほど雄弁でした。
伊東市女性市長の会見はどちらのタイプか
そして今回、学歴詐称疑惑で注目を集める伊東市の女性市長。 私がこれまで見てきたどの知事・市長とも違うタイプに映ります。 彼女の会見が「マスコミ批判型」なのか「語り尽くす型」なのか、それとも全く新しいスタイルなのか。 取材者として、実際に会見に出て質問してみたいと思わせる存在です。
まとめ:会見は政治家の鏡
記者会見は政策発表の場であると同時に、その政治家の人間性やキャラクターがあらわになる鏡のようなものです。 伊東市長の今後の会見は、市民やメディアにどう受け止められるのでしょうか。注目が続きそうです。
