リーマン物語①

本社幹部の多くが突然、変わってしまった

2年前、私が勤務するマスコミの会社でそんなことがあった。これまで主流だった社会部出身の幹部たちは相次いで本社から出され、代わりに昇進したのは整理部出身者たち。局長や局次長、部長のほとんどがニュース現場を知らない人になってしまった。彼らに的確な判断や人の配置、報道はできるのか。急に暗い気持ちになった。社会部出身である私にも影響が及び、当時の上司から告げられていた昇進がなくなった。いったい何が起きているのか。自分にとって明らかに悪い方向に向かっていた。これからの居場所はあるのか。不安な気持ちに包まれた。

一方で、新しいことを始めるきっかけになるかもしれないとの思いもよぎった。他の会社や業種でも同じようなことがあるかもしれない。予期せぬことが起きたときにどう切り抜けるか。この体験をお伝えすることで、同じようにサラリーマンをしている人たちの中に共感してくれる人もいるかもしれない。そう思いブログを始めることにした。

シュレディンガー

報道記者

マスコミに勤務。記者として東京、大阪での取材経験あり。最近はサイエンスコミュニケーター目指して宇宙物理や量子力学を学んでいる。