国立大理学部で社会人がどこまで学べるのか――最最新研究「量子エンタングルメントから創発する宇宙」を知りたい
歴史ある国立大学の理学部に行けば、宇宙の深い謎を学べる——。そう考えていたのは安易でした。
秋から聴講生として2科目を受講していますが、どちらも基礎的な内容です。
私が本当に学びたいのは、いま世界の物理学者が注目する「量子エンタングルメントから創発する宇宙」。
この分野は大学院レベル以上で、学部ではほとんど扱われていません。
「文系出身の自分が、宇宙の本質を理解できるのか」「著名な大学に行けば、なんとかなる」
想像以上に高い壁と、孤独な学習が待っていました。率直にレポートします。

理想と現実:「創発する宇宙」にたどり着けない
量子論の基本的な性質である「量子エンタングルメント」が無数に集まることで宇宙が創発するという考えは、いま最も注目される理論のひとつです。
京都大学の高柳匡さんらが10年ほど前に発表した論文が世界的に話題を呼びました。
私も雑誌『日経サイエンス』の特集で初めて知りましたが、内容は何度読んでも理解できません。
「大学で学べばどうにかなるかもしれない」と考え、理学部の聴講生になりました。
履修できたのは「量子力学Ⅰ」と「一般相対論」。
講義後に担当教授へ質問しましたが、
「専門ではない」「証明されていない」「学部レベルでは説明できない」などと断られました。
どうすれば学べるのか、途方に暮れました。
相談しても、答えはない
大学院生による学習相談に二度行きましたが、対応してくれた2人はいずれも分野が違い、「直接、研究室を訪ねたほうがいい」と助言してくれました。
しかし、こうした相談を受け付ける場所が大学内にほとんどなく、
事務局に行っても担当部署をたらい回し。
「学びたい人に優しくない」――そう感じざるを得ませんでした。

研究室を探して歩く日々
私は理論が近そうな研究室(重力理論、ブラックホール、素粒子など)を訪ね歩きました。
超弦理論、ブラックホール、素粒子など近そうなことを扱っているE研に出向きました。出入りする大学院生や教授に何人かに聞いてみましたが、いずれもわからない。私の専門ではないなどと言われました。
以前、研究所近くで声をかけられた素粒子物理学起源研究機構の広報で物理学部准教授に希望の分野の先生を紹介してほしいとお願いしましたが、
返事はありません。催促のメールを送っても返事はありませんでした。

壁にぶち当たる:大学の閉鎖性
感じたのは、大学の研究が横につながっていないということ。
事務局も含めて、外部から学びに来る人にはとても閉鎖的。
大学は実験や観測を重視しており、
最先端の宇宙理論を専門にする研究者は少ないようです。
これから:社会人が理学部で学ぶということ
「行く大学を間違えたのか」
そんな思いが頭をよぎります。
文系出身の社会人が理学部で学ぶのは、想像以上に難しい。
勝手がわからず、研究者村という“迷宮”に入り込んだ気分です。
同じように理系分野を学び直したい人の参考になればと、
これからも経過を報告します。
「量子エンタングルメントから創発する宇宙」
著者高柳匡さんの大学生向け著書「量子エンタングルメントから創発する宇宙」によると、ゲージ重力対応におけるエンタングルメント・エントロピー公式の考察から、重力理論の時空が、量子エンタングルメントから創発するという考え方が生まれる。言い換えると、マクロな宇宙はミクロな情報である量子ビットの集合体とみなせるということ。物質を細かく分けたときの最小単位が素粒子であるのと同様に宇宙の最小構成要素が量子ビットということになる。この新しい視点は、最近の超弦理論やその境界領域の研究において、ホットな研究テーマになっている。
さっぱりわかりません。かなり難しいことを扱っているようです。



